先代の想い

略歴

先代は現在の大田原市に生まれ、幼くして父親が他界したこともあって、小さな頃から家の手伝いに勤しんでいました。16歳の頃より、宇都宮工業高校定時制に通いながら、昼はプレス金型製作会社で働き、後に工場長まで務め上げました。

やがて結婚し、2人の女の子にも恵まれ、安定した生活を送っておりましたが、つよい向上心と大きな志から33歳で独立を決意、昭和60年、自宅の一部を改装し、「有限会社高根沢金型」を設立しました。

平成2年に現在の高根沢町砂部工業団地に移転、地域に密着した町工場で社会に貢献し、地元の皆様に慕われてきました。

「ものづくり会」で創る歓びを。

創り上げていく楽しさ、人に喜ばれる感動、そんなものづくりの原点を求めて、製造業を営む仲間達と「ものづくり会」を発足し、アイディアマンぶりを発揮し、会に貢献しました。

時に製作に悩み、意見をぶつけ合い、完成した達成感に手を叩き喜び合い、遂にものづくり会はテレビ出演するまで活躍しました。

「自動鮎焼き機」や「自動串刺し機」など、商品化はなりませんでしたが、お金では買えない大切なものを得て、心から満足していました。

「むずかしく」考えるな。

製作が困難な仕事に直面して悩んでいると、笑いながら独特な栃木弁のニュアンスを交えて、「難しく考えるなぁ」と社員の肩を叩いていました。あまりの軽妙な言い回しに拍子抜けしていると、不思議にいいアイディアが浮かんでくるのです。

この事から、あまり思い込みすぎて、必要以上に肩の力が入り過ぎていては良い仕事が出来ないことを思い知らされました。責任を感じるあまり、責任を果たせなければ本末転倒です。

平常心でなければ良い仕事が出来ない、責任を担う事と、思い詰めることを混同するな、そんな先代ならではのアドバイスに感謝しています。

それは、人の生き方にも当て嵌まると実感しています。

大切な「仲間」、そして、「絆」。

先代が大切にしていたものは、仲間との絆でした。先代の口から「仲間」という言葉を耳にしない日はないほどでした。気の合うと思った人ならば、その日からでも仲間とし、まさに一期一会の心を大事にしていました。

持ち前の明るい人柄で、同業種だけではなく、農業、建築業、漁業、飲食業、サービス業、陶芸家さんなど、幅広く交友していました。

東日本大震災の時は、栃木県も被害は深刻な状況ですが、先代は仲間の有志と、元々、高根沢町と交流あった陸前高田市に向けて、物資輸送とボランティア活動の為に現地に向かいました。

今も会社には多くの方々が、先代の面影に触れに訪れております。思い出を語り合い、和やかに談笑していると、百日紅の葉がそよ風に揺れ、その葉音を、私たちは先代が笑っているものと思わざるにはいられないのです。

仲間たちとの絆は、今も深まっています。

金型・機械加工・治具製作・CAD/CAM
有限会社 高根沢金型

〒329-1206
栃木県塩谷郡高根沢町平田1064-12
TEL:028-676-1590(代)
中小企業経営革新計画承認企業です。

平成18年度に掲載されています。